暗黒星雲の全天アトラス
各領域をクリックすると詳細な暗黒星雲の姿をご覧になれます。
2MASSによる天の川銀河の暗黒星雲の分布図
右下に分布しているのが「へびつかい座暗黒星雲群」です。
このうち、性質が詳しく研究されているのは「へびつかい座ρ(ロー)暗黒星雲です。距離は太陽系から約160pc(約520光年)とされています。他の天体に比べて距離が近いため、星の形成過程を解明する領域として重要な研究の対象となっています。
また、この暗黒星雲の近くには、ほぼ同距離で「さそり座OB2アソシエーション」が存在していることが知られています。「さそり座OB2アソシエーション」は70個以上の若い大質量の星の集団で、強い紫外線を周りに放射し続けています。この強い紫外線の影響で「へびつかい座ρ(ロー)暗黒星雲」では活発な星の形成が進んでいると考えられています。