口径40cmカセグレン式反射望遠鏡を用いた観測(2025.11.6)
日付:2025年11月
場所:東京学芸大学
投稿者:佐藤友美
私は現在、「口径40cmカセグレン式反射望遠鏡を用いた系外惑星の検出」というテーマで卒業論文を進めています。2025年8月3日の記事では、観測データの解析手順として、次の4つのステップを紹介しました。
①撮影したデータからダークカレント(光がなくても発生するセンサーの電流)を引く
②ダーク補正した画像をフラットフレームで割り、明るさのムラを補正する。
③WCSを用いて星の位置合わせをする。
④開口測光を行う。
今回はこの ④開口測光を行う 以降の研究の進捗状況についてまとめます。
■ 開口測光とは?
開口測光とは、星を囲む円内の総光量から、周囲のドーナツ状の領域で求めた背景光(空の明るさ)を差し引き、星本体の明るさだけを取り出す方法です。
今日までに、私はこの開口測光を自動で行えるIDLプログラムを作成しました。観測データをひとつずつ処理していては膨大な時間がかかるため、自動化は必須です。プログラミングを実際の研究に応用する経験ができ、とても大きな達成感がありました。
下の写真は、作成したプログラムが動作している様子です。


■ カウント値から等級へ
開口測光によって得られるのは、センサーが受け取った光の量、いわゆる カウント値 です。しかし、カウント値は機器によって異なるため、他の観測と比較するには共通の尺度である「等級」へ変換する必要があります。
そこで使用するのが、以下の ポグソンの式 です。

m₁,m₂:ターゲットと比較星(ターゲットの近くにある明るさの近い星)の等級。比較星は等級のカタログ値を代入する。
E₁,E₂:開口測光で得られたターゲットと比較星のカウント値を用いる。
観測したターゲット星と比較星のカウント値、そして比較星のカタログ等級をこの式に代入することで、ターゲット星の等級を求めます。この計算も自動で行えるよう、等級変換用プログラムも作成しました。
■ 明るさ変化のプロット
得られた等級を時間に対してプロットし、星の明るさがどのように変化したかを視覚化しました。
トランジットが起きていれば、その時間帯に星がわずかに暗くなる様子が現れるはずで、図を確認するのがとても楽しみです。
■ 今後の予定
今後は、求めた光度曲線の誤差評価を行い、得られた結果からどのような議論ができるかをまとめて、卒業論文として仕上げていく予定です。


