野辺山で観測合宿を行いました(2025.9/2~4)

日付:2025.9/2~4

場所:国立天文台 野辺山宇宙電波観測所、信州大学農学部 野辺山ステーション 

参加者:東京学芸大学土橋研究室所属学生(学部3,4年)、大妻女子大学 下井倉研究室所属学生(学部4年)

投稿者:山下和音

 9/2~4 の日程で、本研究室および大妻女子大学 下井倉研究室の学生で合同合宿(観測遠征)を行いました。

 今回の遠征では、各自がテーマを持って観測・研究させてもらいました。宿舎兼観測地として信州大学農学部 野辺山ステーションにお世話になったほか、一部学生は国立天文台 野辺山宇宙電波観測所で作業を進めました。

 (スマホ撮影の画像でもアンドロメダ銀河が見て取れました)

 初日(9/2)は時折曇りつつも晴れ間があり、可視光での観測もできたので、私はseestarを用いて、本研究室が公開しているメシエカタログ(本HPの教材のページで公開しています)の欠番の撮影を試みました。

 遠征中は多くの欠番天体が集まる、いて座付近が曇ってしまっていました。また、いて座付近の天体の観測に適した季節は6~9月であることから、カタログの完成は来年以降になってしまいそうです。一方で、貴重な成果も得られました。欠番となっていたM33(さんかく座銀河)は、さんかく座付近にあり、高度も十分にあることから、観測機会自体には恵まれていますが、周囲との輝度差が小さく、天体の大きさ(カタログに載せたい範囲)もやや大きいことから、よい画像を得ることが難しい天体です。今回は、野辺山の好条件の中、30秒間の露光で得られた画像をスタック処理し、渦巻き構造がみてわかる画像を得られました。

 合宿2日目以降(9/3~5)は曇ってしまい、満足な観測ができなかったのが心残りですが、成果を得られて良かったです。また、夕食時には両大学の学生が協力しあって料理をするなど、学生間での交流も深まりました。

  各々の良い経験になったと思うので、今後も一層研究に邁進したいと思います。